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ロクサーヌ (その69)

紀元前1500年 サマルカンド
プラズマの壁を超えたジョセフは、紀元前1500年のサマルカンドに生まれた。
そこは、神々の世界だった。
 4つの目と耳を持つ彼は、『選ばれたもの』と呼ばれた。その世界に生まれたとき、ジョセフは22歳だった。ジョセフは、川のほとりの木の下に突然生まれた。彼の意識では、そこは、メキシコ国境の壁の向こうのはずだった。
 人の姿のない川のほとりで、彼は沐浴を始めた。そして、一人の老人を見た。
その老人は、白い服を頭からすっぽりかぶり、彼を手招きで呼んだ。近づくと、老人の向こうに、大きな船が見えた。老人に従って、船の中に入り、そこで宇宙を見せられた。
 老人は神官ウシュパルクと名乗り、彼らの世界では光の神と、暗黒の神とが戦っていることを示した。神官ウシュパルクは、彼らの信仰する祖先である『原人』が、死んだと伝えた。『原人』は光の神によって作られた最初の人間だったが、『暗黒』との戦いに敗北したのである。ジョセフは神官ウシュパルクによって『光の王子』と呼ばれ、『暗黒』と戦うよう運命づけられた(プログラムされた)。
 ジョセフは山にこもり7年間修業した。そして、7年後に山を下りて、人々に光と暗黒の戦いを説き人々が光の神の子孫であることを証明するように求めた。
 彼に付き従う者はアーリヤ『高貴なもの』と自らを呼んだ。
彼らにとって『光』は真、善であり、正義であった。『暗黒』は偽、悪であり、死を意味した。
 アーリヤは、世界の四方に拡散し『プラズマの壁』を持つ城砦を攻撃した。そこにいた人々は『黒い人』と呼ばれた。
 ジョセフは160歳まで生きたが、光と暗黒の戦いは決着がつかなかった。
彼は、プログラムに従って、再び生まれ、戦い続けた。光と暗黒のどちらかが勝利するまで、または、その世界のプログラムが終了するまで、無限ループを繰り返すよう定められたのである。
 ジョセフの戦いの様子は、地球上空の船の中で、ウシュパルクによって観測されていた。ウシュパルクはジョセフがプラズマの壁を超えた理由を調べていた。


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