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ロクサーヌ (その91)

2140年 8月22日(月)トーキョー

「2丁目」に客が集まっていた。
アンさんが皆に夢の話をしていた。

「ところで、私は1週間ほど前に、『神』の声を聴きました。何か、神々が話をしていました。『既に決した』『事はなされた』と言っていました。神々の戦いがあったようです。馬に乗った軍勢が走って行きました。どちらが勝ったのか分かりませんが。」

「1週間前ですか?」

「ええ、聴いたのは1週間前です。でも、既に戦いの決着がついたかのような話でした。」

「では、今の世界は戦いの後の世界なのでしょうか?」

「ええ、でも神々の戦いは、人の世界より長いのです。その神々の世界で起きたことが、この人の世界ではどのような形で現れるのか、私には詳しくはわかりません。例えば自然災害のような形なのか、この世でも戦いがあるのか?いつ終わったのか?
それらは私には分からないのです。」

私は尋ねた。「戦の様子はどうだったのですか?」

「壁に囲われた都市は消え去ったようでした。」

「でも、まだ壁はありますよね。戦いは、これから起きるのでしょうか?」

「この世界で、戦いがこれから起きるのかも知れません。でも、決着はついたと言っていました。
もしかすると、壁の都市はこれから消えるのかも知れません。」

「いずれにせよ、壁の都市が消える、ということなのですね?」

「ええ、『神』はそう仰っていました。」

「どうして、壁の都市が消えることになったのでしょうか?」

「壁を作ったことに、神が怒られたのか?それとも、壁を作った者と、そうでない者とで神は分けられているのか?壁を作った者が、神の敵なのか?私にはよくわかりません。私が、はるか昔に見たことには、神には、敵対者がいたようでした。神々の間で戦いがあったのです。」

「では、今度の戦いも、神々の間での戦いなのかも知れないのですね?」

「ええ、人々が分かれているのも、信じる神々が分かれているからなのかも知れません。」

私は、壁の中の人と、壁の外の人とでは、その信じるところが違っているのかもしれない、と思った。
どちらにしても、ご主人様たちを早く救い出さなければならない。

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