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ルーム・ノヴァスの伝説 (その 33)

メサス ー 1万年前

私セルナ・ラガシュはメサスの神殿で教主に会っていた。

「教主様、私は神官ラガシュ家のセルナと申します。
教主様にどうしてもお話ししたいことがあってやって参りました。」

「それはどのような事なのですか?」

「我がラガシュ家は、太古の洪水の時代にコーカサスのアララト山に避難しておりました。
その際に、古くから伝わるペーシュウォーダの『創世記』も保管していたのです。古い時代のもの故、殆ど忘れられておりました。

 ですが、今日のジームラ・ウントの攻撃という事態で再び避難するときがくるやもしれぬと思い調べなおしていたのです。」

「ペーシュウォーダと言えば、我々の創造主と言われる方々のことですか?」

「はい、そうです。あのルーム人の伝説もその方々のことだと言われています。」

『創世記』によれば・・・
 太古の時代、我らは暗黒の中で回転するドラゴンの炎から生まれた。銀河の中に12の青い惑星がありそのいくつかに分かれて住んでいた。やがて時がたち我らは故郷を探す旅にでた。

 しかし、あの『暗黒』と出会い、攻撃を受けたのだ。彼らは光のない彗星を操っていた。
それは、すべてを食べつくす巨大な『暗黒』だった。我らは、それを撃ち、確かに爆破したのだが。

 その結果は我々の惑星の破滅をもたらした。幾つもの流星となって降り注いできたのだ。

我らのうち、あるものは光となって宇宙をさまよい、またある者は別の惑星にたどり着いた・・・。

 この書を読み進むうちに、いつの間にか私はこの書の中に入り共に旅をしていたのです。
そして見たのです。地球という惑星にたどりついたペーシュウォーダを。

 これは私には啓示と思えました。

 聞くところによると、ジームラ・ウントは核融合兵器でキッシュの皇帝を脅したそうです。そのような兵器はこの惑星の破滅をもたらすでしょう。

 彼らはルーム人の文明の驚異に目を奪われてしまい、『暗黒』のことを忘れているのです。メサスはこのままでは滅びてしまうでしょう。

 私は、地球を探してきます。ペーシュウォーダを探してきます。そして、また再びここに戻り、メサスの人々を解放します。

 どうかそれまで、耐え忍んで頂きたいのです。たとえ、今はジームラ・ウントの支配を受けたとしても、いずれ再びメサスが輝きを取り戻すことでしょう。」

「分かりました。あなたを信じましょう。今は争いをやめようと思います。
必ず帰ってきてください。」

「はい、必ず戻ってきます。」

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