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ルーム・ノヴァスの伝説 (その 65)

地球の空の上で。

連邦政府での会議の後で、丁仙之とウシュパルク教授が相談していた。

「教授、会議ではペーシュウォーダの『創世記』を探すと言っていましたが、具体的にはどうするのでしょうか?」

「先ずは、セルナ研究員の記憶をたどるしかないだろう。彼らの話では、セルナ研究員の実家にある可能性が高いのだから。」

「でも、セルナ君はその点についての記憶がなさそうでしたね。」

「そうだ、彼は惑星ルーム・ノヴァスの人間だといっていた。しかも、オリガ君によれば彼らは自動人形でメタルの皮膚をしていたという。だが、セルナ君はその点も曖昧だ。もう一人の自分がいたといっているのだからね。」

「そのもう一人は、彗星となって爆発したわけですよね。そうすると、セルナ君の記憶をたどるのは難しい、ということですか?」

「うむ、果たして回復するのか、わからない。」

「教授は、何かお考えはありますか?」

「うむ、今私が思っているのは、もう一度、ロクサーヌを使うことができないか、ということだ。ロクサーヌは以前にペーシュウォーダと思われるものに会っているのだからね。」

「でも、kの行方が分かりません。それはどうされるお考えですか?」

「kについては、メモリーバンクに彼の記憶データが登録されているだろう。それを再起動できないかと考えている。」

「では、kの記憶を再起動させて、ロクサーヌを動かすということですね。」

「そうだ、その為には日本チームの協力が必要だ。丁仙之君、君は日本チームにその件を頼んでみてくれ。」

「はい、わかりました。早速確認してみます。

しかし、kというのは何者なんでしょうか。普通の人間であれば、メモリーバンクの記憶を動かそうにも、本体が無いのでは無理ですよね。」

「kは、彼自身の話では、まるで何度も生まれ変わりを繰り返しているようだ。

記憶だけがあって、本体はないのだよ。名前も不明だ。幾つもの名前を持っていたようだ。彼の記憶が、つまり意識が、幾つもの身体に移動しているようなのだよ。

だから、普通であれば再起動などはできないのだが、彼の場合は記憶が、本体のようなのだ。それも、不連続な記憶なのだがね。」

丁仙之は日本へ向かった。

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