fc2ブログ

NEXT LIFE  ガネーシャ 4

 車に戻ると、後部座席に人影がある。ドアを開けてみると、エリザちゃんがいた。隣には麗珠さんもいる。
「エリザちゃんどうして、またいるの。麗珠さんまで。」
「香ちゃん家に行くんでしょ。ドライブしようよ。」
「ドライブって、そんな距離じゃないよ、すぐだから。でも何で,香ちゃん家って、わかるの?」
「ずっと一緒にいたよ。見てたよ。」と言う。
「私も、ドライブがしたいと思って、ほらお弁当も用意したのよ。」
などと、麗珠さんも一緒になって言う。
「まあ、じゃ多磨霊園でも一周しようか。」

この辺りは、秋には紅葉が美しい。しかし、冬の12月なので紅葉はない。代わりに、澄み切った青空が気持ちよい、ドライブも良いものだと思う。

 エリザちゃんと、麗珠さんがキャッキャと楽しそうにしているのを見れば、家族のようにも思える。もし、生まれ変わってまた出会えたら、家族になるのも良いな、などと思ってみたりする。

 私にも、家族になるかも知れないと、思った頃もあった。
12,3歳の女の子一人を連れた女性だった。
もう20年も前になる。こんな風に、家族で一緒にドライブをするのはその時以来だ。

あっという間に楽しい時間は終わる。
山名家の表札を確認して、インターフォンを押す。
初老の男性が対応する。挨拶をして、玄関を開けてもらう。

「この度は大変申し訳ございませんでした。」

「ええ、慶太から事情はお聞きになりましたか。」

「はい、お母様の思い出のお品物だったとお伺いしました。」

「あれの母親は香と言いますが、このガネーシャは、慶太にとっては祖母で、私には妹になる響子の物だったのです。」

「左様でしたか。・・・」

「響子は、かわいそうな妹でした。まだ、学生だったのに、悪い男に引っかかって、それで香は父のない子になったのです。」

ガネーシャを確認したいのだが、やはり長い話を聞かされそうだと思った。
スポンサーサイト



プロフィール

gasset

Author:gasset
FC2ブログへようこそ!
歴史的事実に改編を加えた妄想小説です。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
02 | 2020/03 | 04
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR