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NEXT LIFE  麗珠 3

「波多野が言うには、以前にサラ金で借金を作り、追い詰められ夜逃げをしようとした。ところが当日になって、借金取りに見つかり、その計画がだめになった。

 その為、持ち出すはずの僅かな財産も全て取り上げられ、丸裸にされて家を追われ、一家離散の目に遭った、というのです。その借金取りが清原と名乗ったというのです。」

「私には、そんな記憶はありませんが。確かに、サラ金で働いていたことがありますので、どこかで会ったことがあるのかも知れませんが、しかし逆恨みとしか思えません。」

「はい、我々もその話を丸ごと信じているわけではありません。ただ、その相手が清原さんだった、と本人が記憶していることが問題なのです。これが偶然でしょうか?」

 確かに、偶然にしては出来すぎている。しかし、偶然ではないとすれば、一体何なのか。どんな目的があるというのか?誰かが計画しているとでもいうのだろうか。

「お話は大体わかりました。でも、結局カード入れを拾って、届けただけなのに、何故こんなに調べられなくてはいけないのですか。何か、私が罪を犯したのでしょうか?」

「いえ、そうではないのですが、ここからは石井の方から説明します。」

「清原さん、何度も警察に呼ばれて、不安を覚えていらっしゃるのはよくわかります。実は、畦倉香さんと思われる人は、今は中野の警察病院にいます。入院しているのです。」

「そうなのですか。でも、それなら一体何を調べているのですか。私に聞くことが何かあるのですか?」

「その前に、清原さんにお尋ねしたいのですが、波多野さんが以前、貿易商をしていたことはご存じですか?」

「いえ、そのようなことは知りません。というよりも、波多野さんのことをよく覚えていないのです。」

 畦倉香がいるのならば、カード入れを返して、それで解決ではないのか?
この石井という刑事は波多野のことをほじくり返して一体何がしたいのだ。
こちらを混乱させて何か企んでいるのか?
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