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NEXT LIFE  新しい人生 8

 その後も、波多野からの支払いがないまま、2週間経過した。本来の支払日が毎月3日なので、既に24日間の遅れになっている。
27日の夜になって、波多野の自宅を訪問した。過去と同じならば、波多野は夜逃げの準備をしているはずである。

 案の定、部屋の中は荷造りした箱で一杯である。

「あんたが、清原か。しつっこいねぇ。俺はこの通りもうお手上げだ。もうダメなんだよ。」そういうと、波多野はひっくり返って天井を見上げた。

「諦めないで、頑張りなよ。奥さんや、子供もいるんでしょ。」

「もう誰もいないよ。とっくに出てったんだよ。」

 波多野は妻子が出ていったといっているが、おそらく逃がしたのだろう。『一応、妻と子供は先に逃がして、守ろうとしたんだな。』と、私は思った。

 今は手持ちも全くないというので、引き上げることにした。ここまでは、過去と同じだ。ここから、どうなるのかを確かめる必要がある。そう思い、駐車場に戻ると、車の中から様子を見ることにした。おそらく鈴木(田口刑事)も何処かにいることだろう。

 30分ほどで、1台のトラックが来た。作業員が2人降りて、エレベーターで11階にある波多野の部屋に向かう。すると、駐車場から別の作業員風の2人が出てきて、やはりエレベーターに乗り11階へ向かった。

 波多野と作業員2人が乗用車に乗り込み、他の作業員2人がトラックに荷物を運んで出発した。後をつけるが、トラックと乗用車は、甲州街道を東と西に分かれて行った。トラックは、東へ、波多野を乗せた乗用車は西へ向かった。一旦は、西に向かった乗用車を追ってみたが、国立から中央高速に乗ったため、そこで追跡はあきらめた。

 国立インターの近くに車を止めて、もう一度白糸台へ戻ろうかと考えていた時、一台の車が、クラクションを鳴らして横に止まった。

鈴木だった。鈴木もやはり、追ってきていたのだろう。

「kさん、あの乗用車は山川の手下の車だ。」

鈴木は、車から降りるとそう言ってタバコに火をつけた。

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