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月の光 52

 首都警察本部の科学捜査班橋本は、城外開拓区警察署から届けられた、3体の蜂のサンプルについて報告を受けていた。

 報告をしている分析官は、かなり困難な事態に直面していた。

 「一見すると、蜂なのですが、どういう訳か発光器官を持っているのです。ですので、ホタルと同様に、発光させていたと考えられます。また、蜂と同様に、針を持っていますが、ハチ毒は確認されていません。」

 「新種の蜂と言うことか?」

 「新種であるとは思いますが、まだそれが蜂なのか、ホタルなのかは分かっていません。両方の特徴を持っていまして、簡単には分類できないのです。」

 「人工的に作り出された、と言う可能性はないのか?」

 「それも考えられます。しかし、それが普通に生存できるとは考えにくいので、もし誰かの手によって、作り出されたものだとすると、かなり高度な遺伝子操作の技術を有していると、考えられます。

 少なくとも、我々よりは進んでいると思われます。」
 
 分析官は、この蜂を分析すること自体が難しいことだと考えていた。

 つまり、自然界には存在しない形態を持っているが、人工的に作るとしても、自分たちにはそれを作り出す技術も知識もない為、分析ができないと言うことを述べているのだ。

 「つまり、分析不能と言うことなのだな。分かった、その資料を預からせてくれ。国立航空宇宙研究センターに、相談してみる。」
 
 橋本は、そう言って、分析資料を手にすると、下総香取の乾のもとに向かった。

 
 乾は、科学捜査班での分析資料を見ながら、尋ねた。
 
 「橋本さんは、この蜂が自然界のものではなく、誰かの手によって人工的に作られた、と考えているのですね。」

 「ええ、そうです。蜂とホタルでは全く種類が違います、自然に交配することは考えられません。ですが、明らかに両方の特徴を持っているのです。誰かが人為的に作ったものだと思います。」

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