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月の光 68

 「バビロンは首都として栄えました。神々から、全ての地上の支配権、全ての動植物の使用権を与えられていたので、労働者が、怠けることなく働き、知識階級が私欲を持たずに全体の福祉を考える限り、繁栄は続きました。」

 「そんなに繁栄していても、神々は滅ぼすことにしたのですよね。どうしてなのですか。」
 里美が、素朴な疑問を持った。

 「それは、地球にいた巨人が原因でした。周囲にいた巨人は、私達の文明を真似て、都市を作り、農村を作り自分たちの国家を作りました。」

 また、斎藤が質問した。

 「済まない、たびたび話の腰を折るようで悪いな。でも、その巨人と言うのはどんな連中なのだ。そんなに巨大なのか?」

 「いえ、私と、同じくらいでしたよ。」

 モナが、当然の事と言わんばかりにサラッと答えるので、斎藤は拍子抜けした。

 「ええっ、モナちゃんと同じってことは、俺たちと同じくらいと言うことか?」

 「はい、そうです。」

 「どうして、それを巨人だなんていうんだ?」中西も、これには呆れた様子で、思わず質問をした。

 すると、モナは急に申し訳なさそうに、小さな声で答えた。

 「実は、神々はとても小さいのです。あの蜂くらいの大きさなのですよ。その為、地球に来ても、地球の生物に大きさ的に敵わなかったんですね。

それで、地球の生物に対抗するために、私達エ・モナを作ったんです。」

 「そうなのか。」と斎藤も、中西も妙に納得したように頷いた。

 「でも、その神々は、地球に来たって、どこから来たのですか。スミマセン、また質問しちゃって。」
 今度は里美が、質問した。

 「うーん、スミマセン。私もそれは知らないので。でも、神々は月にいると聞きましたけどね。」

 モナが申し訳なさそうに答えると、「月ですか。あー分かりました。」と里美も、曖昧に質問を終了した。

 そこへ、メイドのマリアがやってきた。マリアは、メイドと言っても顔はない、一見すると、ただの機械でしかない。

 「皆さん、お疲れ様。お茶とケーキをお持ちしましたので、どうぞ召し上がってください。」

 話が長くなってきたので、見かねたのだろう。お陰で、それまでの緊張がほぐれ、皆くつろいだ雰囲気になった。

 「ありがとう、いやあ、話についていくのが大変で、丁度良かったよ。一休みしましようよ。」中西が早速お茶を飲み、ケーキをぱくついた。

 「でも、あれだな、モナちゃんの話を総合すると、やっぱりあの蜂は宇宙人てことかな。」斎藤も、ケーキを頬張りながら話した。

 「そうですよね、結局、科学捜査班の言ってたことが、正しいってことですね。」中西も、口をむしゃむしゃさせながら答える。

 「問題は、じゃあこの先俺たちは、宇宙人と戦うってことなのか。」

 「そうですよ。自分らは、宇宙人と戦うってことなんですよね。でも、戦うって言ったって、どうやって戦っていいのか、皆目見当もつきませんけどね。」

 「いくらモナちゃんの説明を受けても、実感がわかないよな。どうしてなんだ、中西。」

 「そりゃあ、あれですよ。相手が蜂とかホタルとか、所詮は虫じゃないですか。どうしても、舐めちゃいますよね。」

 斎藤も中西も、まだこの戦いの意味が理解できずにいた。
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