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ルーム・ノヴァスの伝説 (その 13)

ルーム人の来襲 2

「 ジームラ・ウントの政府は、ルーム人に会いに行くために使節団を派遣することを国王に上奏しましたが、国王は否認しました。
 
 国王は、国民の生活の安定を考え、支配者である遊牧民を刺激したくなかったのです。
しかし、使節団を送りたい人々は再度国民議会に提案し、それは可決されました。
国王としても、今度は裁可せざるを得ませんでした。

 こうして、使節団を送ることが決定されました。団長にはバヤルク大佐、書記官にヨルダネスが選ばれ、総勢12人が決まりました。

 問題は、陸上から行くのか、それとも海を渡るのか?
陸上を通れば、遊牧民の攻撃に会いかねず、海を行けば初めてのことなのでどんな危険があるのか分かりません。

さて、生徒諸君はどちらのルートを選びますか?」

またしても選択である。私は、未知の海を行くことを選んだ。

講師オズメクが言う。

「ここからは、書記官ヨルダネスの航海日誌になります。

『海辺には漁業で生活する人々がいたので、バヤルク大佐は彼らに道案内を頼むことにしたのです。
しかし、彼らもルーム人のことはよくわかりませんでした。ただ、西の海にはアシナという島があり、そこには古くから住んでいる人がいる、ということでした。

 船に乗って、約10日経ちました。やっと島が見えました。我々は初めての船旅ですっかり弱っていましたので、食料と休憩できる場所を探しました。しかし、島に上陸したものの、ジャングルばかりで人の姿は見えませんでした。

 それでも、奥深く分け入ってゆくと、大きな塔のようなものが見えました。近づいてみると、それにはツタのような植物が絡まり、廃墟のように見えたのです。一行は、困り果てていました。

 疲れて、休んでいると、森の陰から10人ほどの人が近づいてきました。彼らは、我々に『何をしに来たのか?』とたずねました。私が事情を説明すると、一人の老人が前に出てきました。

 老人は、『この塔がルームである』と言いました。しかし、ルーム人はもういないというのです。
はるか昔に、彼等を創った人々がいたのですが、大きな火の玉が飛んでくる前にこの地を去ったというのです。

 彼らは、残されたこの塔を管理するように言われていたのですが、長い時が立つ間に知識が失われ、今では廃墟となってしまったというのです。

 火の玉が海に落ちた後は、大雨が続き、暫くはこの塔の上に避難していたのだそうです。
しかし、いつまで待っても創造主は帰って来ないので、残された人々も次第にこの島を去り今はこの人々が、50人ほどしか残っていないそうなのです。

 私は、この塔の中を調べたいと思いバヤルク大佐に申し出ました。
バヤルク大佐は、ここにいてもルーム人には会えないので、一旦ジームラ・ウントに帰ると言いました。話し合いの結果、私とティム・テギュンという助手の2名がここに残ることを承諾されたのです。』

ヨルダネスの航海日誌はまだ続く。
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