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ルーム・ノヴァスの伝説 (その 18)

セルナによるタブレットの解読

ジームラ・ウントによる統一戦争 1

「ジームラ・ウントの政府は、新しい武器の開発を終え、軍備を整え、アシナ島には海軍を配備しました。そのうえで、『ルーム人は既に去った。残された、文明を我々が引き継いだ。我がジームラ・ウントこそが新しいルーム、ルーム・ノヴァスである。』と宣言しました。

 そして、かつての同盟諸都市に呼び掛け、遊牧民に対する、国土回復戦争を開始したのです。
新しい武器は、その破壊力でセリム帝国政府軍を圧倒しました。元々、連合国家で軍事的な統一が弱かったためもあり、セリム帝国はもろくも瓦解しました。

 ジームラ・ウントは、同盟諸都市に対してはジームラ・ウント市民の権利を認め、遊牧民に対しても、帝国北東部の草原地帯を自治州として与えるという寛大な措置を取りました。

 これは、一つには、遊牧民をキッシュ帝国に対する防波堤として利用する目的でもありました。
もう一つの理由として、寛大な措置をとることで今後の北方のロムリア人、東方のキッシュ人との戦いにおいて、同盟諸都市や遊牧民の離反を防ぎ、ジームラ・ウントの側に正義と恩恵があると主張するためでした。

 次に北方のロムリア人との戦いを開始しました。
ロムリア人の武器はその船舶による海軍でした。しかし、これも巨大な軍艦と、航空機による攻撃で圧倒しました。ロムリア人は自らをルーム人の子孫であると主張したのですが、現実のルーム人の文明はジームラ・ウントの側にある為、支配下の人々もロムリア人の正当性に疑いを持ち、見放してジームラ・ウントに投降するものが相次いだのです。

 こうして、ロムリア人は、元々の彼らの島に後退せざるを得ませんでした。

 最後に残ったのはキッシュ帝国でした。この国は、古くからの文明都市メサスを首都とし、人口も国土も巨大でした。大陸の東半分がその領土だったのです。ジームラ・ウントの科学技術を駆使した近代戦に対し、彼らは人海戦術とゲリラ戦で対抗しました。
 
 終わりの見えない戦いは、ジームラ・ウントの政府に焦りを招きました。航空機による絨毯爆撃と、首都メサスなど一般人に対する無差別攻撃に走ったのです。しかし、これは帰って逆効果となりました。

 首都メサスを攻撃された神官たちは、必死の反撃を試みました。唯一神ハジュに対する忠誠を人々に求めたのです。『この戦いは、キッシュ帝国とメサスの存亡がかかっており、ジームラ・ウントは悪魔の軍隊だ』と人々に宣伝しました。『悪魔に対する聖なる戦い』を主張したのです。

 これ以後、闘いの主役はメサスの神官とその信者になりました。戦いの前面に軍隊ではなく一般の大衆が出てきました。ジームラ・ウントの占領下にあった地域でも、彼らは思い思いの闘い方で、ゲリラやテロルによる攻撃をかけてきたのです。

 ジームラ・ウントの国内では、長期化するこの戦争への疑問が生まれました。

我々は、一体何のために戦っているのか?」

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