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ルーム・ノヴァスの伝説 (その 34)

 セルナ君は、シミュレータに自分自身のデータを統合した。

 アラン教授が最後の確認をした。
「ではセルナ君、君の言う通り、『現在』の惑星ルーム・ノヴァスに行き、そこからジームラ・ウントの統一まで遡る。それで大丈夫だね。」

「はい、このタブレットがいつの時代のものか分かりませんので、遡るのが一難確実だと思います。」

「うむ、それで万一危険な場合には、すぐ止めるように合図できるね。」

「はい、その場合には、ストップと心の中でいいます。僕の意識をシミュレータにつないでいれば、その信号が伝わり、ストップするようにプログラムしましたので。」

「では、オリガ君、セルナ君スタートしよう。くれぐれも安全第一を忘れないように、よろしく頼む。」

「では、オリガさん僕の意識をシミュレータにつないでください。行ってきます。」

そう言って、セルナ君はシミュレータの世界に旅立った。

 初めは、何の変化もない死の世界が続いた。5千年程さかのぼると、変化が現れた。
陸地が見る見るうちに水で覆われた。そして、雨が降り続き大洪水の時代だ。
更に遡ると、流星が降り注ぎ、海が沸騰した。

アラン教授が言った。
「これは、初めの頃の映像と全く同じではないか。データは大丈夫なのか?」

「今のところ異常信号はありませんので、大丈夫だと思います。」

そして、次に現れたのは、巨大な爆発だった。

「今のは、何だ?もう一度戻して。」

私は、もう一度爆発の時点に戻して、ゆっくり再生した。

「これは、この巨大な爆発は一体何なのだろう。」

「とても強いエネルギーです。まるで太陽のような。太陽フレアでしょうか?」

「今までこのような爆発は見たことがない。何が爆発したのか、確かめよう。先へ進めてくれたまえ。」

先へ、つまり過去へ遡ると、巨大な惑星が頭上に、空一杯に広がった。

「教授、これは惑星でしょうか?空が真っ暗になっています。」

「うむ、しかし惑星のはずはない。もしそうなら衝突しているはずだ。
その場合、惑星ルーム・ノヴァスも無傷であるはずがない。」
 
 その惑星は、徐々に収縮して小さくなっていった。つまり、膨張していたということだ。
最後には直径10㎞ほどの小さな彗星になって遠ざかっていき、宇宙の闇の中に消えた。

6千年ほど前のことだった。

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