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ルーム・ノヴァスの伝説 (その 75)

kの回想 4


私kは、友人である芦名思魔を連れて貿易風に行った。


「こんにちは、マスター。今日は、この前話した友人を連れてきました。芦名です。でも、様子が変なんです。自分は安禄山だと言うんです。」


「安禄山、変わった名前だね。確か、中国の歴史で、安史の乱というのがあるけれど、その時の首謀者が安禄山というんだ。その人と同じ名前かな?」


「ええ、その安禄山だというのです。何でも、自分は唐を救いそれから故郷のサマルカンドを解放するために戦っている、というのです。」


「サマルカンド?それは中央アジアの、今はウズベキスタンの首都じゃないのかな?」


「ええ、そこに自分たちの故郷があり、その故郷がアラブ人に征服されたので、その仲間を助けに行くと言っています。自分はソグド人だというのです。」


「それは、かなり危ない話だね。また仮に、安禄山だったとしても、今は2001年だ。今から行っても間に合わないよ。その事件は、1300年くらい前の話だからね。何故そんなことを言い出しているんだろう。」


「全くおかしなことを言っているんです。芦名史人という名前には聞き覚えが無いと云うんです。1週間ほど寝込んで気が付いたら芦名のアパートにいたと言ってます。」


「でも、外見は芦名君で変わりないよね、僕も何度か見たけど。芦名君の家族はどうしているんだろう。」


「彼は一人暮らしだったので、連絡先を大家さんに聞いてみたけど、芦名思魔という人は知らないと云うんです。MK不動産というう所で貸しているというので、その不動産屋に聞いてみたら、そこは社員寮でした。」


「社員寮?何という会社の?」


「パキスタン人の東方貿易という会社です。今住んでいるのはアシュクという名前で1週間前にパキスタンンに一時帰国したと言っていました。」


「それでは芦名思魔はどうなっているんだ?」


「やはり知らないと言っていました。」


「すると、この安禄山さんはどうするんだ?そのアパートに居ても大丈夫なの?」


「身分証もないのです。運転免許証も、保険証も持っていないようです。ただ、家賃は払ってあるので、すぐに追い出されることは無いようですけど。」


「でも、その様子では一度病院に行った方が良いのじゃないのかなぁ。記憶喪失というか、何かノイローゼとか精神の病の可能性があるよ。」


「そうですよね、でも保険証がないと医者も見てくれないですよね。」


「一応、アパートを見て、何かその人のことが分かるものがないか、調べるしかないのじゃないかねえ。君はその芦名思魔君とはどういう知り合いだったの?」


「芦名とはアルバイト先で知り合ったんです。中華料理屋の皿洗いでしたけど。彼は学生だと言っていました。だから大学に行けば、何か分かるかも知れません。」


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