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『kの回想』 14

あるビルの一室で。

袖口に二本の朱の線の入った黒い長衣を着た男が、聴衆に向けて熱心に語りかけていた。

「心=意識と、肉体は見えない糸で結ばれているのです。

 心は肉体の脳の電気作用ではないのです。脳というのは例えて言えば、機械を動かすオペレーターであり、記憶装置であり、データを分析し判断を下す機械なのです。

 しかし、心は自分の意識です。我という意識なのです。それは肉体に宿り、その肉体を乗り物のように乗りこなすのです。記憶されたデータと分析装置を使い、運動能力を用い、感情能力を用い、感動を感じるのです。

 ですから、あなた方がこの肉体を愛しく思い、この現在に愛着し、この人生を生きたいと強く思う限り、死ぬことはありません。

 しかし、この世を辛く思い、自分の記憶と肉体を愛する事ができず、自分の周りの人間関係や、生活の状況、それらを疎ましく思い、希望を失った時、死が訪れます。

 あなた方が正義の実現を祈り、真実を知り、苦しみから救われることを毎日祈るならばそれは必ず叶えられます。

 私達は、神の国を実現する為に、ここに集っています。
神使者のイリヤス様から具体的に説明してもらいましょう。」

紹介されたのは、袖口に金色の太い一本の線が入り、胸元に鳳凰の刺繍のある白い長衣の男だった。

「神使者のイリヤスです。
我々は、秋田県の十二所郷に、土地を用意しました。そこで、農場を開拓し、野菜やコメを作っています。また牧場では、牛馬羊などを放牧し、鶏や豚を飼っています。山林も所有しています。

 つまり、基本的な食糧の自給自足は可能な状態となっています。信者の中から、工業生産の能力を持つ人を集めて、日常必要とする工業品は生産できています。

 また、貿易や交易を行う商社も持ち、必要な商品を取引し入手しています。生産品の販売も行っていますので、事業としても成功しています。

 つまり、今までの様な、信じるだけの宗教と我々は違うのです。実際に生活し自給自足し、また交易を行うことで、一つの国と同様の社会を形成しているのです。

 我々は、信仰を強制することはありません。自発的な意思により集まる人だけを受け入れています。ここでは、やりたい仕事もできます。皆さんのアイデアで新しい事業を興すことも可能です。

 その為に必要な、資金も調達できます。我々の信じるところに賛同してくれる人々の自発的な意思によりマイクロファイナンスが運営されているのです。

 悩みを、一人で抱え込まずに、話してください。我々は悩む人々を受け入れます。新しい生活を始めましょう。

 先程の話しにも在りましたが、肉体は心の乗り物に過ぎません。しかし、乗り物がなければ。心は喜びを感じることができないのです。その意味で、心を具現化するのが肉体であります。

 肉体を健康に保つことで、心は正に自由になるのです。ですから、我々の国では人々は運動を楽しんでいます。また各種の学ぶための施設もあります。全ては心を自由にし、平和を実現する為です。」

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