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『kの回想』 31

 新年になると、遂に反乱軍は臨時政府の樹立を発表した。西安を首都として新国を
名乗ったのだ。彼らの支配地域は中国の西半分に相当した。2月に新政府側は大攻勢
を行い、中国東北部をも支配するに至った。

 旧政権は、上海に移り南部の沿海地域を支配するにすぎなくなった。
国連は介入をためらっていた。人口が多すぎるため、国連の力でも内乱を抑えることが出来ないのだ。旧政権は、航空兵力による無差別空爆を繰り返したが、新政権の勢いを止めることはできなかった。

 この時点では、それは中国内部の問題と思われていたが、しかし、暴動は国外に拡大した。西隣の中央アジア各国でも暴動が始まった。ロシア政府はこれを座視することは出来なかった。中央アジア各国及び中国旧政権の要請を受け、ロシア軍は西方及び、北方から侵攻を開始した。

 しかし、中国人のエネルギーは凄まじく数百万の大軍が、西方の中央アジアを越えてロシアへと向かった。ロシアの近代的な軍隊もこの人口の圧力には耐えきれず押し戻された。

 それだけでなく、東方や南方の中国人もロシアの介入に反発し、ロシアの介入を招いた旧政権に対し反乱を起こした。国際社会の介入は却って中国人を新政権の元に団結させた。アメリカも海軍を派遣したが、攻撃を控えてしまった。旧政権が台湾への亡命を希望したが、台湾政府はこれを拒絶した。

 中国および中央アジアでは、新政府が誕生した。彼らは、信仰及び思想、言論の自由と、民主的な政府、貧富の格差の是正と、人種・民族差別の撤廃を約束した。
国連もアメリカもこれに反対することは出来なかった。

 10月に中国起きた暴動から約半年で、中国および中央アジアは、その歴史が変わってしまった。中国は中華連邦政府となり、各地区は自治共和国となった。中央アジアもトルキスタン連邦政府となり、5つの自治共和国に変わった。その後中華連邦政府と、トルキスタン連邦政府は将来的に一つの連邦政府となるべく条約を結んだ。

 芦名に連れられて、私とマスターと安さんは、ジェライルと会った。この歴史の急変について説明を受けた。
ジェライルの説明では、教団の神使者イリヤスが700年代の唐で反乱を起こし、中国からカスピ海までの中央アジアを支配した。その為、各時代で変化が連鎖して起きたのだという。

「世界は時空間として認識されるのです。

その時代、時空のある一点で起きたこと変化は、ちょうど地球上の一点で起きた地震が津波の様に世界中に伝播するのと同じで、そのエネルギーが各時代の時空間に伝わって行きます。

700年代に起きた事件のエネルギーが、全ての時代に伝わり、各時空間での現在に変化をもたらしているのです。

今起きている変化は、2000年代の変化だけではありません。1900年代の歴史も。1500年代の歴史も、全て変化しています。」

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