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NEXT LIFE  新しい人生 4

 水割りを飲んで、女の子と歌って、はしゃいでいる内にすっかり酔ってしまった。店内には、3人連れの会社員風のグループがいた。トイレに行くために彼らの脇を通り抜ける。

 一瞬、そのうちの一人と目が合った。何処かで見た顔だ。だが、思い出せない。向こうもこちらを見たということは、こちらを知っている可能性もある。それも考えすぎか、トイレに入っているうちに忘れてしまった。

 席に戻ると、入れ替わりに鈴木(田口刑事)がトイレに立った。
3人連れのうちの一人が立ち上がって、一曲歌い始めた。
暫くして鈴木がトイレから戻る時に、少しよろけて、歌っている男にぶつかった。

「何やってんだお前!?」とその若い男がマイクを持ったまま怒鳴った。
大きな声が反響し、騒然とした雰囲気になる。

 鈴木は、直ぐに謝ったのだが、酔っているせいか「あ、どーも、ゴメン、ゴメン。」と軽い感じである。男は納得しない。ゆかりママが、直ぐに間に入り「ごめんなさいね。クリーニング代は私が持ちますので、どうか勘弁してください。」と男をなだめるのだが、まだおさまらない様子だ。

 すると、先ほど私と目が合ったリーダー格風の男が立ち上がり「ママもああいっているのだから、これ以上騒ぐな。」と言い、若い男を席に連れ戻した。

「山川さん、本当にすみません。これで気分を直してください。」と、ママがバーボンのニューボトルを開けた。

「いいのか、これ飲んじゃって?」

「はい、大丈夫ですよ、お代は鈴木さんから頂戴しますから。ね、鈴木さん?」

 鈴木は、口をゆがめて「いいですよ、すみませんでした。」と、不服そうに謝った。

 3人組が帰った後、鈴木に「先刻はどうしたんですか?いくら何でも酔いすぎですよね。」と聞いた。

 すると、予想外の返事が返ってきた。

「kさんだから話しますけどね、あいつらは金取引の詐欺グループの一味なんですよ。山川っていうのがリーダー格なんですけどね。まぁなかなか尻尾をつかめなくてね。」

「そうなんですか?でも、そんな事件を追っているのですか?」

「いやぁ、自分の担当じゃないんですけどね。ただこの先、あいつらの為に苦しむ人が大勢出るのが分かっていますからね。何とか未然に防げないかなと、つい思ったんですよ。」

「防ぐって、どうするつもりだったのですか?」
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