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月の光 37

 斎藤と中西も、アーケードを作った植物に警戒しながら列車ハウスの中に戻ってきた。

 「モナちゃん、今植物たちが突然動き出して、俺たちを囲みこんだようだけど、あれはどういう事なのか、説明してもらえるかな?」 斎藤も、里美と同じ質問をした。

 モナが、清人の様子を心配そうに見ている。

 それを察した、斎藤が「清人君、怖がらないでくれ。俺たちは、ちょっとびっくりしただけで、何も君を責めるつもりはない。君が俺たちを助けようとしてくれたのも分かっているよ。」と清人に話しかけた。

 「いやあ、実際に蜂の集団が飛び出てきて、怖かったんだよ。そうしたら、今度は突然木の枝や葉っぱが、伸びてきて、俺たちを取り囲むもんだからさ、びっくりしちゃったけどね。

でもさ、おかげで蜂に刺されずに済んだから。ほんと、助かったんだよ。有難う清人君。」中西も、その場の様子を見て、少し落ち着きを取り戻したように話した。
 
 「清人君、私達は、みんな君に助けてもらって喜んでいるの。君ってすごいなあって、ほんとにそう思っているのよ。」里美もそう言って清人をほめる。

 「そうなんだよ、清人君、だから、少しだけ、どうやって助けてくれたのか教えてほしいんだよ。」斎藤もまた、清人をほめ、どうやって助けたのかを聞く。

 3人が口々に、清人に感謝の言葉を伝え、称賛するのだが、清人はかえって、頑なに口を閉ざした。というのも、清人は助けようと思って、飛び出したものの、実際には何もすることができなかったからだ。

 3人を救った植物が、何故その様に動いたのか、清人にも理由は分からない。

 モナが口を開いた。「このことは、清人坊ちゃまも、理由は分からないので説明できないのです。植物は、清人坊ちゃまの皆様を助けたい、という気持ちに従って、動いたのは確かです。

でも、清人坊ちゃまが、それを命令したわけではないのです。」

 モナが、清人坊ちゃま、と呼ぶことに清人は恥ずかしくなった。

 「モナ、もうその呼び方はやめていいよ。恥ずかしいから。僕が自分で話すよ。」

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