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月の光 87

 大沢美穂が、ちょうどモナ達が斎藤の部屋に出かけて不在の時に列車ハウスを訪れた。

 列車ハウスには里美が残っていた。

 「どうしましょうか、大沢美穂さんですけど。」里美は、迷って清人に尋ねた。敵ではないというものの、まだ不安な気持ちがあった。

 「モナが言うには、敵ではないそうだから、通して良いよ。」清人は、特に考えはなく答えた。

 列車ハウスに上がり込む大沢美穂に「今日はどんなご用事ですか。」と里美が、ぎこちなく応対をした。
 
 「まだ、この前の質問の答えも聞いていないけど、今日は別の事できたのよ。あなた達も、知っていると思うけど、1週間ほど前の夜ホタルの大群が、下総香取の航空宇宙センター付近を飛んでいたのよ。それも暫くの間取り囲むようにしていたっていうの。」

 「はい、その事なら、中西さんが言ってました。誉田のあたりで見たそうです。」

 「そう、じゃあやっぱりあなた達が関係していたのね。」大沢美穂は、予想した通りだと言わんばかりの口調だった。

 「ええっ?関係していた、というのはどういう事でしょうか?」里美は、何か此方に非があるかのような言い方に少し反感を覚えて、問い返した。

 「あの夜、ホタルたちはかなり強い光を放っていた。でも、何かを攻撃していたわけではない。航空宇宙センターは、物理的には何の損傷も受けていないと言うことだったわ。

 中西さんは、どうして誉田へ行ったの?」

 「それが、下総香取の航空宇宙センターへ行く途中で、誉田のあたりでホタルを見たと言っていました。そして、帰りに、下総香取の方向へ向かう、ホタルの大群とすれ違ったとも言っていましたけど。」

 里美も、詳しくは知らない。ただ中西から聞いたことをそのまま話すだけだった。

 「それじゃあ、航空宇宙センターに用事があって行った、と言う訳ね。そして、ホタルは中西さんが帰った後、航空宇宙センターに向かった。ふーん、何かあるわね。

 中西さんは一人で行ったの?」

 「いいえ、斎藤さんと一緒だったと聞いています。それが、どうかしたのですか?」

 里美は、大沢美穂の、何かある、という言葉が気になっていた。
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